久米島紬

2024/11/11



本場久米島紬
国の重要無形文化財
究極の手仕事
古来より変わらぬ【普遍の美】
伝統工芸士 高坂エミ子作


本場久米島紬


本場久米島紬


本場久米島紬






【産地】沖縄県久米島
【製造者】高坂エミ子※伝統工芸士 国指定重要無形文化財保持団体構成員
【品質】絹100% 緯糸:真綿 縦糸:生糸
【染色】草木染め 泥染め
 地色:グール・ティカチ・泥   
 絣色・縞(アヤ):ヤマモモ・クルボー・グール
【絣作り】手括り
【仕上げ】砧打ち
【着用時期】9月頃から翌年6月頃(袷・単衣の季節)
【生地幅】約38.5cm(裄丈71cm 1尺8寸8分まで対応)





久米島



本場琉球 久米島紬(くめじまつむぎ)
沖縄本島那覇市から西へ約100キロの東シナ海に位置する久米島。 琉球王朝の時代 沖縄列島の中で最も美しいと言われ【琉美の島】と呼ばれていました。その琉美の島で伝承される紬織物「久米島紬」一人の職人が図案・糸染め・機織り・仕上げに至るまで手がけることによって完成する織物です。
大島紬や結城紬などにおいてはそれらの工程を分業によって行われています。しかし全ての工程を一人で行うことで職人の感性や思いという形のない趣きが1反の完成した絹布により一層宿るのです。
それは決して作家物のように独創的で斬新なものではありません。ただ昔ながらの工法を守り伝統の絣文様を表現する。しかしこれこそが普遍の美しさといっていいのではないでしょうか。確かに伝統を守りながら常に新しいデザインや柄に挑戦し現代にマッチした作品にも心が動かされる素晴らしさがあるのですが、昔から変わらないことに感じる安らぎは、遠く琉球王朝の時代に思いをはせ当時の情景や人の生活を感じながら現代への歴史の流れを受け止めてくれているかのようです。





本場久米島紬


本場久米島紬








天然染料の揺らぎ
柄を表現する絣括りを施した絹糸を島に自生する草木によって糸染めします。
グール(サルトリイバラ)の根からとった染料で赤茶色に染めた後、ティカチ(テーチ木・シャリンバイともいう。)で重ね染めし、最後に泥染めにより媒染することでティカチに含まれるタンニンと泥に含まれる鉄分が化学反応を起こし褐色に染め上がります。※大島紬の泥染めと同じ原理で、決して泥が糸を染めているのではありません。
またグールによる赤茶色、クルボー・ヤマモモによる黄色に染まります。

テイカチと泥染めを何度も繰り返すことで徐々に色が黒くなり、最終的に「久米島ブラック」ともいえる深みのある黒褐色に染め上がります。この黒褐色こそが久米島紬の原点であり王道ともいえるのです。
糸染めの作業は約一か月を要し非常に手間暇がかかり重労働であるとともに熟練の経験と正確な技術が必要とされるのです。
そして天然の色に染め上がった彩りには、目に見える色の奥に宿る幾色もの見えざる色が存在し、それを上手く説明する術がないため人は”深みや味わい”といった曖昧な言葉で表現するしかないのです。化学染料のように絶対的なものではない不確かな揺らぎを感じさせる天然染料だからこそ我々の心の奥底に響くのかもしれません。

絣(かすり)は絹糸の一部が染まらないように白く染め抜く部分を綿糸を手括りによって縛り染め分けされています。
※絣とは1本の糸を染め分けする事を言い、その絣糸を組み合わせて柄を織り出す技法も同義に絣と呼びます。






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本品は伝統の絣文様である【トゥイグワー(鳥)】
トゥイグワー※鳥が飛ぶさまを形どっています。
グールで染まった赤茶色の絣足が久米島紬ならではの特徴です。



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水の流れ/流水(ミディ・フム)


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ヌチヒチサギー
※ヒチサギ―は引き下げるの意。ヌチは命


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4玉式絣
生地幅に4つの絣群が配されていることを4玉と言います。
※3つなら3玉 5つなら5玉と数えます。



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真綿の温もりと手織りの優しさ
緯糸に織り込まれた真綿糸の素朴な温もりと大小の節。手紡ぎ糸が持つ味わい深さを感じさせてくれるとともに、紬でありながらも絹が持つ光沢がカジュアルさの中にも高級感のある高貴な佇まいを演出してくれます。
※縦糸は泥染の褐色をベースに赤茶(グール)と黄色(ヤマモモとクルボー)のピンストライプになっており全体的には赤茶がっかって見えます。





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手織り~身体に沿う着心地の良さ
「とんとん♪ とんととん♪」南国の風に乗って響く機織りの音。ただひたすら機に向かい緯糸を打ち込んでいく。布の声を聞きながら糸を労わるように、しかし力強く織り進める手織りの作業は、常に心を乱す事が許されない正確さが求められます。それは自分自身と向かい合い我を見つめ直すかのような作業であり、集中力と根気強さを必要とします。高度な技術と人の感度によって、糸の状態や湿度などを見極めて打ち込み具合を加減する。機械織りでは感じられない優しさは人の手がもたらす温もりであり、体に沿う着心地の良さが手織り最大の魅力なのです。






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きぬた打ち
久米島紬の仕上げに「きぬた打ち」という工程があります。手織りで織り上げられた生地を洗い余分な糊を落とし、八分乾きの状態で屏風たたみして綿の布にくるみます。そして硬い石や木の上に置き4、5kgはある杵で二人がかりで叩きます。生地が破れないように細心の注意を払いながら20分~30分(400回~500回)ほど叩き更に生地を乾燥させて叩きます。この仕上げだけでも1日仕事になるのですが、ひと手間加える事で生地に光沢が生まれるとともにふっくらとした優しい風合いに仕上がるのです。



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久米島紬の歴史
中国や東南アジアとの交易が盛んであった頃、14世紀後半に「堂の比屋」という人物が中国に渡り養蚕の技術を持ち帰ったのがその起こりと言われています。
※堂の比屋・・堂→地名 比屋→そのムラを拓いた家の主人
その後、なかなか養蚕の技術が発達しなかったのですが、1619年 越前(現福井県)より坂元普基を呼び寄せ養蚕の技術や真綿の製法を伝授しました。その後、薩摩から友寄景友が来島し糸染めと織の技術を伝えたことで飛躍的に発展していったそうです。
また、東南アジアとの交易の中で絣の技術が伝わり久米島で独自の発展をしそれが沖縄本土から奄美大島、そして日本本土へと伝播したと考えられています。鹿児島から陸路を渡る経路と日本海を渡って新潟県に伝わりそこから山形の置賜地方や茨城県の結城地方などに伝播したともいわれています。その事から、久米島紬(琉球絣)は日本の絣の起源だとされているのです。
17世紀頃になると、薩摩藩に侵攻された琉球国は、租税として織物の貢納が義務づけられました。そして御絵図帳という絣の柄見本も作られ本土からの注文もあり高度な技術が発展していきました。しかしそれは厳しい貢納制度であり苦悩の時代だったのです。明治36年に織物税が廃止されようやく生活の糧となる産業として独立することができました。
その後、第二次世界大戦という哀しい歴史を経てこの世から消え去りそうになりながらも伝承され続け、2004年(平成16年)国の重要無形文化財に指定されました。






本場久米島紬


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製作者 高坂エミ子・・令和5年3月1日現在年齢64歳
伝統工芸士 国指定重要無形文化財保持団体構成員
平成29年度第70回沖展入選
平成29年度全国伝統工芸品公募展入選
令和元年度重要無形文化財団体協議会功労者表彰



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本場久米島紬






日本における絣の起源「久米島紬」。久米島紬の原点ともいえる泥染による久米島ブラックに緯絣お洒落な模様が入ったハイランクアイテムを特別価格でご提供させて頂きます。現状は原料の高騰や職人さんの工賃上昇により仕入原価が爆上がりした影響で泥染絣の久米島紬の取り扱いを諦めていました。しかし今回大手問屋の大型展示会において破格値で入手致しました。現在でしたら当店価格でも50万以上で販売しなければならないランクのお品であり、一般的な展示会販売であれば200万以上でも不思議ではありません。
久米島紬保存団体構成員であり伝統工芸士でもある高坂エミ子さんが手掛けられた品の為、更にハイクラス品になります。また普遍の美しさを漂わせる代表的な絣柄ですので流行に左右されず一生物としてお召しいただけます。
お目に留まりましたら是非お手元にお迎えください。

スポットガーデン 筑摩和之





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※写真と実物ではモニター環境の違いなどにより色目が若干異なって見える場合がございますので予めご了承下さい。
※価格にはお仕立て代は含まれておりません。(お仕立ては当ページのオプション選択より商品と同時にご注文下さい)


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久米島紬






八掛地は両駒(紬用)のタイプからお選びください。
※無地・ぼかしからお好みのお色をお選びください。
※色を優先される場合は縮緬向きのパレス八掛地からお選びいただいても差し支えございません。

★ご提案以外の八掛地の色をお任せでご依頼される場合は「八掛色NO」記入欄に『○色系』などとご記入下さい。こちらで色を選定後、メールにて最終確認させて頂きます。

※色はご注文完了後にゆっくりお考えいただいても構いません。(八掛NO記入欄に「注文後決定」と記入して下さい。)

【八掛地は下の画像をクリックしてお選びください】

八掛色見本




お仕立てに関して詳しくはこちらをご参照ください。
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