★在庫有り 伊勢型八寸名古屋帯 南部芳松

2024/11/20


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メーカー希望価格 363,000円
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伊勢型
両面染  八寸名古屋帯
人間国宝 南部芳松
彫師×染師 神業の競演
寄せ縞と竹林亀甲×毘沙門亀甲
博多織に染められたコラボレーション
開き仕立て済(特殊なリバーシブル仕立て)




全通柄で両面に柄が染め上げられています。
片面 寄せ縞と立湧竹林 片面 毘沙門亀甲


伊勢型小紋 博多織 南部芳松





【型紙製作者】南部芳松  人間国宝 突彫り 国の重要無形文化財技術保持者
【染元】染処古今(所在地:京都)
【品質】絹100%:博多織献上帯 原田織物
【着用時期】10月頃から翌年5月頃(袷の季節)6月 9月(単衣の季節)
【長さ】仕立て済:約400cm
※長尺(最大寸法)に仕立てていますので長い場合はお太鼓の中に入れて調節いただくか仕立て直しをご依頼ください。(仕立て直しは別途料金が必要です 本ページ内のオプションからご注文下さい)


人間国宝 南部芳松氏の伊勢型を本場筑前博多織の献上柄八寸名古屋帯に染め上げた逸品。更に特殊仕立てによる両面リバーシブル仕立て済ですのでお好みの柄をお使い分けしていただけます。
※特殊な開き仕立てを施しておりますのでお太鼓部分を反転させることにより両面を使い分ける事が可能です。
※お仕立て済みですので仕立て期間を待つ必要がありません。(但し、仕立て直しを希望の場合は3週間~5週間発送までかかります。)

本品に限り特別価格でご提供!通常当店価格より更にお買い得です。

彫師の神業とも言える手仕事、染師の研ぎ澄まされた感性が融合する事によって出来上がる伊勢型小紋。
連なる点と線が奏でる旋律の様な型紙の美しさ、染め上がった布が放つ光の粒の様な煌めき。それらは卓越した職人技によって生み出されるのです。
本品は、突彫りの重要無形文化財技術保持者人間国宝 故)南部芳松氏が彫り上げた伊勢型紙を用い、伊勢型専門染工房「染処古今(そめどころここん)」によって博多織献上八寸名古屋帯に染め上げられました。






伊勢型の向こうに博多献上柄が透けたように見え、奥行きを生み出すとともに唯一無二のお洒落さを感じさせます。
特殊な開き仕立てで両面の柄を使い分け出来ます。


伊勢型小紋 博多織 南部芳松




伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松



【伊勢型紙】
楮だけですいた美濃和紙に接着剤として柿渋の液を塗り、数枚貼り合わせたものが地紙(型紙の元)になります。
彫刻刀や小刀のような専用の道具を用いて地紙を彫り柄を作っていきます。
※錐彫り、突彫り、道具彫り、縞彫りなど彫り方によって刃先の形状が異なり、細かな柄になればなるほど卓越した技術が必要である事は言うまでも有りません。

錐(きり)彫り・・もっとも古くからある彫り技法、半円形の刃先の小刀を用い、丸い小さな穴を無数に開けてあらゆる文様を作り出します。小紋三役と呼ばれる鮫、通し、行儀といった文様は錐彫りの技法で彫られます。

突彫り・・友禅などやや大柄の文様を彫るのに適しています。細長い三日月型の小刀を使います。傾斜の付いた机の上に地紙を数枚重ねて穴板の上に置き、垂直に突く様にして小刀を彫り進めます。

道具彫り・・小刀の先が花、扇、菱などの形に作られているものを突いて彫り抜く技法。錐彫りとともに小紋用に最もよく用いられます。

縞彫り・・毛髪の様に微細な筋を何百本も彫って極細の縞柄を作る技法。

型紙は一度に数枚重ねて彫られます。出来上がった型紙は一定数染めると劣化して使えなくなるそうです。ゆえに型紙がすべて寿命を迎えた時、その柄は終了となるのですが、その前に製作者な亡くなったとしても、死してなお製作した型紙から作品が生み出されるという事に感動や趣深さを感じると共に、いずれは型紙が役目を終えて消え去ってしまうという有限さに、儚さやノスタルジックな感情が湧き出るのです。

本作品に関しても、製作者 南部芳松氏はお亡くなりになっていますので、型紙が寿命を迎えると同時に終了してしまい、二度と染める事は出来ません。






伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松





【伊勢型紙で染める】
板に貼られた白生地に型紙を置き防染糊を引いていきます。型に開いた隙間を通して生地に防染糊が付く事でその部分に色が染まらないようにします。
型紙を順番に送りながら糊を置いて行く作業は、染め上がった際に型紙の継ぎ目が分からないよう寸分の狂いも許されません。この工程が染め上がりの良し悪しに直結してしまう為、正に神業とも言える糊置きの技術が必要なのです。

※本品は型紙の上に色糊を置き柄を染めています。




伊勢型小紋 博多織 南部芳松





寄せ縞と立湧竹林
3種類の縞柄と立湧に竹林の柄を段状に拝しています。南部芳松氏が掘り上げた別々の4枚の型を組み合わせた古今さんの創作柄です。

立湧竹林
竹を利用して立湧模様を表したお洒落なデザイン。立湧とは水蒸気が湧き立つ様を表現した曲線模様で運気が上がるという縁起の良い柄として好まれています。また、竹は成長が早いことから希望をもたらす象徴とされています。その縁起の良い柄が組み合わさったお洒落な模様です。




伊勢型小紋 博多織 南部芳松




寄せ縞
3種類の縞柄を段状に配してします。それぞれ独立した3枚の型紙を組み合わせていますので非常に手間がかかるとともに、単調になりがちな縞を表情豊かに表現されています。
また博多献上の柄と組み合わさり、より一層深みを感じさせてくれます。

縞模様の歴史
現代ファッションにとどまらず生活全般において当たり前のように存在する縞模様、生活に根付くこのストライプに何故我々は愛着を持つのでしょうか。
縞の歴史は古く、飛鳥時代高松塚古墳の壁画に縞柄の衣服を身につけている女性が描かれているのが発見されています。また奈良正倉院の宝物にも縞柄のものが見受けられます。
しかし、その後の文献では縞柄の衣服を身につける習慣はあまり無かったようです。安土桃山時代から江戸時代初期、ヨーロッパの国々がアジアやアメリカなど他の大陸に進出していった大航海時代と呼ばれた頃、ポルトガルやスペインから多様な縞模様の織物が東南アジアを経て日本に伝来してきました。島々から渡ってきたことから「嶋」という当て字から「しま」と呼ばれるようになったようです。また同じ頃、中国から渡ってきた絹縞の織物を「間道(かんどう)」と呼び、美しい色彩で織り上げられた織物は洗練された趣を漂わせ、茶人や文化的な人々から注目され広まって行きました。
文化文政時代(1800年代初め)の頃には単純明快な縦縞が、端正な品格と粋な渋みを持つものとして大流行し「縞」の字が当てられたと言われています。その時代に徳川11代 家斉公が納戸色に細い格子柄の織物を好んでお召しになったことから先染めの織物を「御召し」と呼ぶようになったと伝えられています。
そして、現代においても平行線の単純なデザインながらも多様なバリエーションで変化が楽しめる縞柄は、江戸時代から脈々と人々のお洒落心の中に根付き、無くてはならない身近な存在になっているのです。






伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松




毘沙門亀甲
六角形の亀の甲羅を模した、元来長寿の象徴とされる亀甲文様をベースとした毘沙門亀甲。毘沙門天が身を守る為に纏っていた甲冑の柄に用いられていたことからその中が付き、毘沙門天が七福神の一神であることから福や財を成すものとして長寿と共に吉祥文様とされてきました。
毘沙門亀甲の中には入子菱や唐草、鳳凰など吉祥柄が配されており、単調な毘沙門亀甲の柄に迫力と存在感を加えています。





伊勢型小紋 博多織 南部芳松



伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松






【伊勢型の歴史】
三重県鈴鹿市白子町、寺家町を産地とする伊勢型紙。
応仁の乱によって京都から逃げ延びてきた人々の中に型紙職人がいた事から伊勢型紙の産地となったと伝えられていますが、その歴史は定かではありません。
また、鈴鹿市にある子安観音寺には、今から1200年ほど昔 久大夫という翁が不断桜の落ち葉の虫食い跡がとても面白く、紙を切り抜き模様に仕立てる事を思いついたことが伊勢型紙の発祥という言い伝えも残っています。

その伊勢型紙を江戸を中心とした染屋が購入し、染師らの手によって染め物が生産されていました。江戸時代には武士の礼服である裃の模様として定められるようになり、武士達は競うようにより細かく高度な柄を求め伊勢型の技術が向上し発展して行きます。将軍や大名などは決まった模様が決められ、他のものがその柄を使用できないよう「留柄」「定め柄」とされていました。
その後江戸の町人らにも広がり、奢侈(ししゃ)禁止令(贅沢を禁止し倹約を推奨する命令)が出される中、遠目には地味に見える小さな柄の中に遊び心を取り入れた粋で洒落た柄を求め男女ともに流行していったのです。
その後、伊勢型で染められたものが江戸小紋と呼ばれるようになりました。


昭和30年 第1回 人間国宝 国の重要無形文化財技術保持者に、突彫りの南部芳松氏、道具彫りの中村勇二郎氏、錐(きり)彫りの初代 六谷梅軒氏が認定されました。



伊勢型 南部芳松

伊勢型小紋 博多織 南部芳松






唯一無二 博多献上八寸名古屋帯に両面染された伊勢型。
染処古今さんが博多織の織元にオーダーした五献上の八寸名古屋帯に染め上げられました。
伊勢型小紋 博多織 南部芳松





伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松


博多献上本来の表柄は寄せ縞と立湧竹林の面に出ていますので毘沙門亀甲の面は博多献上の柄が反転していますので予めご理解ください。


伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松




リバーシブル開き仕立て
お太鼓はトンネル仕立てになっています。返し裏の最後は閉じずに開いたままにしてありますのでお太鼓を裏返すことが可能となります。




伊勢型 博多織 南部芳松


お太鼓の脇はかがらずに開けてありますのでお太鼓を裏返すことが可能となります。

伊勢型小紋 博多織 南部芳松



伊勢型 博多織 南部芳松

伊勢型小紋 博多織 南部芳松





お太鼓に腕を入れて裏返せばリバーシブルでお使いいただけます。
※お太鼓の中に手を入れて垂れ先をつまんでひっくり返してください。無理に引っ張らずに丁寧に扱ってください。かがり仕立ての糸が切れる場合がございます。万が一切れた場合はこちらでお直しさせていただきますので元払いで商品をお送りください。(直し代はサービス 送料お客様負担)




伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型 博多織 南部芳松

便宜上、寄せ縞と立涌竹林を表側で仕立てておりますのでリバーシブルで毘沙門亀甲を表にして使用の際は垂れ先の折り目が多少浮きますので気になる場合は着用前に手アイロンで折り目を反対に付けてください。万が一アイロンを使用する場合は必ず当て布をしてドライ中温でプレスしてください。




彫師と染師の神業が共演して生まれる伊勢型小紋博多織八寸名古屋帯。人間国宝 南部芳松氏の型紙で抜群の締め心地の良さの博多織に煌めくような伊勢型小紋が染め上げられました。柄の謂れに思いを寄せると更に愛着が湧いてきますね。
リバーシブル仕立てになっていますのでコーディネートに合わせてお好みの柄をお楽しみいただけます。
型紙の寿命が尽きる時、もう2度と手にする事は叶いません。
真摯なモノづくりをされる染処古今さんの手によって命が吹き込まれた名品を是非お手元にお迎え下さい。
スポットガーデン 筑摩和之




伊勢型小紋 博多織 南部芳松

伊勢型小紋 博多織 南部芳松


伊勢型小紋 博多織 南部芳松




伊勢型小紋 博多織 南部芳松




※モニター環境などにより写真と実物では若干色目が異なって見える場合がございます。
※開き仕立てでのお仕立て済ですが、長さの調整は有料でお受けいたします。
※長尺になっておりますのでお太鼓の中に畳んでいただくか、長さの調整をご依頼の場合には、本ページ内のオプション選択からご注文下さい
お仕立て上がり約400cmになっております。最大寸法ですのでそれ以上は伸ばせませんが短くすることは可能です。
仕立て直し期間・・約3週間 年末年始など仕立て業者の長期休暇を挟む場合は7日から10日ほど余分に納期がかかります。
仕立て直し料金・・1,650円

ガード加工別途料金・・3,240円(仕立て直し以外に約10日間)
※水分を弾く加工。急な雨やお食事時に安心。

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※ご購入お手続き完了後 商品発送予定日のご案内を筑摩から別途メールにてお知らせいたします。