お客様からの商品要望いろいろ1

2018/12/21

スポットガーデン 筑摩和之です。
皆様はお探しの着物や帯がありますか?
今回のつぶやきは当店にお客様からいただいたご要望の数々をご紹介します。
※細かな商品名や価格は控えさせていただきますので予めご了承ください。

お客様からのご要望にも色々ありますが、「他のネットショップさんに掲載されているものと同じものが手配出来ますか?」というものがあります。そしてそれが私にとっては1番探しやすい要望になります。画像はあるし価格や品名や製造元も記載されており商品の特定がすぐにできるからです。後は仕入先さんに問い合わせるだけで事が済みます。中には現物在庫が無かった事も有りますが、問屋さんを通じて製造元さんにオーダーして同じものを手配したり、ある特定の小売店のオリジナル別注品であった場合は、他の製造元さんに同じ加工で作ってもらった事も有ります。
その他、稀に商品画像が送られてきて「この着物や帯の価格相場はどれくらいですか?」といったお問い合せもいただきます。
どこかの呉服屋さんで写真を撮らせてもらい、購入を検討していたり。
その場合は大体の価格相場をお伝えしますし、私も見たことが無いものは知人に問い合わせたりしています。

そして商品を探すにあたって手強いのが、写真がなく商品名だけがわかっている場合やご自身のイメージで「こんな色目でこんな雰囲気のものを探している」といった漠然としたご要望です。

そんな中で、今までお問い合わせいただいた事例をいくつかご紹介します。

その1
お客様からメールで写真が送られて来ました。お探しの商品は紬の帯地に型染された【米沢織八寸名古屋帯】〇〇という着物屋さんのネット通販で販売されているお品でした。
「これと同じものを手配出来ませんか?」と。
ネット通販ですので製造元が記載されていました。価格も恐らくそこよりはお安くご提供出来るだろうというのも大体わかります。問題はその製造元さんの商品を入手するルートがあるかどうかです。
すぐさま当店が取引している問屋さんで手配出来そうなところ2社に写真と商品情報を送りました。そのうちの1社から「その帯の現物は無いが同じ帯地があるので染める事は可能」だという返答をいただいたので、お客様に約1月半ほど染め上がりに時間がかかる事と、値段をお伝えして了承を頂き商談が成立。※価格はそのショップさんより勿論お安くご提示しました。同じ値段ならそのショップさんで購入する方が早いですから(^^;

その2
商品名を名指しで・・当店の品をお買い上げいただいた後のお客様とのメールでのやり取りの中で「藤布の帯に興味があり〇〇万円を切った価格でありませんか?」と。
藤布かぁ。。無地の原始布で色柄など有りませんので商品の特定は簡単です。
しかし値段もキツイけどそもそも希少品なので手に入るかが問題。。何社か問合せ1社が手配可能だという返事をいただき在庫があったことに一安心したのも束の間値段を聞いて断念。。その仕入れ値は無理。。ボランティアになってしまう。。
「うーんどうしようかなぁ」と考えていると安く手に入るかもしれないルートを思い出しました。「個人で問屋業・催事販売の活動されている知り合いに頼めば何とかなるかも。」結果はビンゴ!ほんの少しですが前出の問屋さんよりも安く入手することができ無事に商談成立☆ 基本的に、今回のように希少な品を手配するときは、個人で活動されている方のほうが利益を取らないため会社業態のところよりも安く手に入る場合が多いんです。

その3
 これは困ったな。。
こちらもお客様からメールで写真が送られてきて「同じものの手配は可能ですか?」と。
塩瀬生地に刺繍が施された名古屋帯でした。これも他のネットショップさんのお品で製造元さんも記載されていましたが、「〇〇という製造元の特約店になりました」とその商品説明に記載されていました。
「あぁ~。。これは入手困難かも。。」その製造元さんの事を知らなかったので知人に聞くと、専門店向けに卸をしている問屋さんだとのこと。ということは私が取引している問屋さんと同業者になる為、そのルートから商品を手配するの難しいです。前売り問屋さん同士の売り買いは基本有りませんので。
何件か問合せましたがやはり取引はないと。
「これは無理かも。」と諦め半分で一番可能性が低いを思っていた問屋さんに聞くと、「なんと!取引がある!」そこは織物専門問屋さんなのですが、他の品種の専門問屋やメーカーさんらと合同で消費者向けの展示販売会をすることが有り、その繋がりで商品を入れることは出来ると。あとはお客様のご要望の品があるかどうかが問題ですが尋ねていただくと、
「あった!!」その帯は3本同じものを作って販売地域が被らないようにルートを整理して小売店に卸しているらしく幸い大阪なら大丈夫ということですので入手は可能。仕入れ値を聞き、そのお店より◯万ほどお安くお客様にご提示しましたが、
「それでも予算オーバーで、そのお値段でも手に入れたいと思うほどの魅力はないんです。申し訳ありませんが今回は見送らせていただきます。」と商談成立はしませんでした。確かにいい品ではありましたがクオリティーからすると高いという印象でしたので致し方ないと諦めましたが今回は無理だと思っていた品が見つかった事に驚きでした☆

その4
インスタグラムとの繋がりからご要望をいただく事もあります。
その方はダイレクトメッセージでのやり取りで訪問着のご要望をいただきました。初めは袋帯のご要望でご提案していたのですが途中から訪問着に。。
この時は非常にスピーディーに進みました。
ご要望をいただいた翌日に問屋さんに出向きました。
「〇色系で 品があって。。その他もろもろイメージの訪問着。。」
「うーん手強いなぁ。とりあえず問屋さんで写真を撮って送ってみようか」
なんとなくのイメージで商品を選びダイレクトメッセージで画像を送ると即返事が返ってきました。
「違うな~」
そして別の品をピックアップ。
「それもピンとこないなぁ」
そして別の品。そんなことを繰り返していると、ある一枚にお客様の目が留まりました。
「それ良いかも!」
ということでしたが写真の色と実物の地色が少し違って見えます。そこでネットの色彩一覧サイトからほぼ同じ色を探しスクリーンショットで撮影して送信。更に柄位置の高さが分かるように着装した時の写真を撮ろうと思ったのですが、モデルになる女性が居られなかった為、私がモデルになって撮影(^^;
「それが良いです!ところでお幾ら!」
京都の一流染め元さんの訪問着なので結構なお値段。。
「〇〇万円です。」
「〇〇万を切れば決めます!」
ですよね~ 
という事で商談が成立しました。

まだまだ事例はあるのですが、1度にご紹介すると長くなりますのでその2に続きます。

スポットガーデン 筑摩和之