【素材】絹:100%(小千谷紬)
【製造者】関 美穂子
【着用時期】 袷の時期(10月初頃から翌年5月頃) 単衣の時期(9月頃・5月頃から6月)※真夏除く。
【長さ】お仕立て上がり 370cmにさせて頂きます。
※ご希望の長さがございましたらご注文手続きの際 フリー記入欄からお知らせください。最大約410cm程度まで可能です。
どこか懐かしさを感じさせる関美穂子さんの作品。色鮮やかなレトロ調の色彩に心躍ると同時に癒やされるのです。
作品タイトル 「水辺のもてなし」既存のデザインに「紫系をベースにした色彩で」と依頼したスポットガーデンオリジナルカラー。
屋形船に乗って人々が散策しているヨーロッパ風の街並みはイタリアのベネチアなのでしょうか?でもグリム童話 ブレーメンの音楽隊に登場する動物のシーンも??
いったいどこの街をモチーフにしているのかが気になって関さんにお聞きしたところ、次のように意外な答えが返ってきました。
「島根県松江市に観光で訪れた際に松江城堀川巡りの遊覧船から眺めた景色を私なりに洋風にアレンジしました。楽器を弾きながら行進している人々は、日本三代船神事とされるホーランエンヤという松江に伝承されるお祭りの様子を想像で表現したもので実際にそのお祭りを見たわけではありません。」
なんと、ヨーロッパではなく松江だったのです!
何もと自由な発想と言いましょうか、遊覧船から眺める景色に想像を膨らませ、もはや妄想とも思えるほどの豊かな感性に驚かされるのです。
なぜ松江を洋風に??。。
ともかく深く考えるのは野暮というもの。初めて見る景色の新鮮味を凡人とは違ったモノの見え方で表現するからこそ我々の心を惹きつけるのかもしれません。
絵本のような鮮やかな色使いはハッピーな気分に誘いてくれると同時にレトロ調の色彩が懐かしさを感じさせ癒しを与えてくれるのです。
自分の好きな色の組み合わせがピタッと決まったとき喜びを感じるという関美穂子さんメルヘンの世界。力強い色彩の多色使いであるにも関わらず、ごちゃつくことなく調和しているあたり流石というほかありません。
【型絵染とは】
紅型染に魅せられた芹沢けい介氏(※けい=金偏に圭)が独自に研究を重ねて確立させた型染め技法です。同じく型染の一種である重要無形文化財「伊勢型」が分業制によりそれぞれの専門職人の手を経て染め上がるのと異なり、1人の職人が図案から型彫り・染に至るまで一貫して行われるのが型絵染の特徴で、それにより作家の個性や感性が1つの作品に凝縮され唯一無二の染物が生み出されます。
※紅型染も同様に1人の職人が全ての工程をこなし、顔料を用いて染色する技法は型絵染と同じです。そして、伝統文様や形式といった模様の概念は一切なく、作者の感性を自由に表現することにより個性豊かで楽しい作品が生まれるのです。
※型絵染は染色技法の画一したジャンルとして国から正式に認められており、芹沢氏は型絵染の重要無形文化財技術保持者 人間国宝に認定されています。
関さんの師である堀江茉莉さんは、芹沢氏の弟子ですので関さんは芹沢氏の孫弟子にあたります。型絵染の自由な発想を受け継ぎ、感性の赴くままに作品を生み出す作者の個性を存分にお楽しみください。
有名なグリム童話 ブレーメンの音楽隊で、動物たちが強盗を退治しようとしているシーンに遊び心を感じさせます。
ラッパを鳴らし太鼓を叩きながら行進している様子は松江市伝統のお祭りホーランエンヤをイメージしているのだとか。実際にそのお祭りを見た事は無いそうですが、旅先でのウキウキした気分が伝わってくるようで、見ているだけで気分が上がりますね。
心地いいピアノの音色が聞こえてきそうです♪
「水辺のもてなし」というタイトルが物語るように、屋形船で散策している旅行者を街全体が歓迎してくれているのでしょうか。
帯地には伝統織物「新潟県 小千谷」で製織された真綿紬を使用しており、ふっくらとした風合いとランダムに現れる紬糸による表面変化が素朴な趣を感じさせ、より一層 作品の温かみを引き立てています。
神奈川県で生まれ育ち、自由な校風で美術にも重きを置いていた高校では型絵も体験されたのだとか。高校卒業後、大分県の短大では幼稚園教育科で学び、卒業後は美術の勉強をしたいと思われていました。卒業後に実家に戻る途中、妹さんに会う為に立ち寄った京都で型絵染作家 堀江茉莉さんに出会った事が型絵染の道に入るきっかけでした。堀江氏の型絵染を目にし、その魅力に取りつかれそのまま京都に留まった関さん。2週間の滞在中に堀江氏が運営する型絵染教室に参加する中で染色の道に身を置く事を決断し、資金を貯めるために8年間アルバイトをしながら修行をされ28才で独立されました。独立後は帯の製作だけでなく、お菓子のパッケージや包み紙、文具、バッグやガマ口など雑貨類のデザインや本の挿絵など幅広く活躍され、その分野においても絶大な人気を博しています。
そのセンスと技術は、若くして国展(国画会)において2006年,2007年と2年連続で入選を果たすなど各方面から高く評価されています。
関 美穂子
1980年 神奈川県生まれ
2000年から 型染の染色家"堀江茉莉"氏に師事
2006年,2007年 国展入選
現在 京都在住
※写真と実物とはモニター環境の違いなどにより、若干色目が異なって見える場合がございますので予めご理解ください。
※価格にお仕立て代は含まれておりません。
※お仕立てをご依頼の場合には、オプションからそれぞれの項目をお選びいただき商品と同時にご注文下さい。
【お仕立てについて】
【九寸名古屋帯】
1「名古屋帯仕立て」5,400円
手先からお太鼓までを半分に折って芯を入れて仕立てる
※最も一般的なお仕立て方法です。
2「開き仕立て(裏地無し)」9,720円
手先を半分に折らずに全て平らにして芯を入れて仕立て、手先から胴巻きの部分に裏地をつけない
3「開き仕立て(裏地付き)」12,420円
2の開き仕立てで裏地(モス)をつける仕立て
※裏地の色はお任せになります。
【ガード加工】
・雨やお食事時にも安心のガード加工:3,240円
※水分を弾く加工です。
※国内手縫い仕立てです。
※お仕立て期間:約3週間(名古屋帯仕立て)
※開き仕立て、松葉仕立ての場合は4週間~5週間程度かかります。
======================