根津美和子
国画会会員
作品名:白露
にじみ出る季節の移ろい
綾織 絣 手織り
美しいキモノ 2024年秋号掲載品
久留米絣(着物)は他店商品です。
【製造者】根津美和子 国画会正会員
【品質】絹100% 国産ぐんま200
【染色】草木染(地色)/化学染料
【製織】手織り 綾織
【着用時期】9月から翌年6月頃 袷 単衣の季節
【長さ】仕立て上がり360cm(標準寸法)にさせて頂きます。
※最大が360cmです。
四国 徳島県に工房を構える染織作家 権威ある国画会会員 根津美和子さんの織技が生み出す至極の逸品名古屋帯。この布に触れた時に感じるしっとりとした感覚。綾織特有の弾力性と肉厚感が生み出す肌に吸い付くような風合いに作り手の温もりが感じられるのです。
作品名 白露(はくろ)
露が降り、葉に付いた水滴が白く煌めく季節「白露(はくろ)」二十四節気の一つ※旧暦の八月節(新暦 9月上旬)を指し、日中は残暑が残るも朝晩は冷える時期です。
この作品からは、季節の移ろいを現したかのような絣模様の揺らぎから漂うナチュラルな透明感と言えば良いのでしょうか、夏から秋への移ろい、それは動から静へと変化する時間の流れを表現しているように私には感じられるのです。
綾織 縦絣
斜めに走る織り目が特徴的な綾織。非常に細い国産絹糸を用いていますので、軽くて薄い生地に仕上がっているものの、弾力性と肉厚感の有る綾織の魅力を兼ね備えており、抜群の締め心地の良さを実感して頂けるのです。そして、優しい色彩で表現された絣模様が存在感を漂わせるとともに、スーッと伸びる絣足は工芸品の風格と透明感を感じさせるのです。
草木染 矢車染め
本品のクリームベージュの地色は矢車を用いて染め上げられています。※柄部分は化学染料です。
化学染料では感じることの出来ない草木染の魅力とは何なのでしょうか。
草木染料に混ざった天然の有機物が作用し、目の前に見える色の奥に更に重なり合った色が見えてくると言えばいいのでしょうか。
じっと見ているとそれが本当に何色なのかが分からなくなる感覚に陥ってしまい、それこそが草木染だけが持つ”色の深み”と言うものなのかもしれません。
そして草木染は日々色が変化していきます。しかしその歩みはあまりにも遅く目に見えて変わるものでは有りません。
草木染料は染められた後も歩みを止めず糸に浸透していくのだそうです。そして浸透するにつれて徐々に深みが増して色が変化していくのです。
帯としてお客様の手元に渡ってからも日々成長していく草木染。その成長は実感できないかもしれません。しかし間違いなく貴女と共に人生を歩んでいるのです。身に着ければ身に着けるほど、時が経つほどに愛着が湧いてくるに違いありません。
国産絹 ぐんま200
原材料には群馬県太田市で生産された「ぐんま200」と呼ばれる品種の純国産絹を碓氷製糸工場で製糸された糸が用いられています。この品種は染付が良く美しい発色を放つため高級着物や帯用として好まれ、高級織元や染織作家さんの多くが使用されています。
海外産に依存している絹において 品質管理が行き届いた国産絹は日本での流通量の1%にも満たないほど貴重なものですが、純国産絹が放つ光沢としなやかな糸質は 染織の美しさを更に増幅させるのです。
手織りの魅力
「とんとん♪ とんととん♪」ただひたすら機に向かい緯糸を打ち込んでいく。布の声を聞きながら糸を労わるように、しかし力強く織り進める手織りの作業は、常に心を乱す事が許されない正確さが求められます。それは自分自身と向かい合い我を見つめ直すかのような作業であり、集中力と根気強さを必要とします。高度な技術と人の感度によって、糸の状態や湿度などを見極めて打ち込み具合を加減する。機械織りでは感じられない優しさは人の手がもたらす温もりであり、体に沿う締め心地の良さが手織り最大の魅力なのです。
根津美和子 略歴
- 1952年 徳島生まれ
- 1988年 島根県 出雲絣 青戸柚美江氏に師事
- 1990年 沖縄県 首里織 多和田淑子氏に師事
- 1992年 徳島県に工房を開く
- 1993年 国展初入選
- 2001年 国展工芸奨励賞受賞 など複数回にわたり入選
- 2002年 国画会準会員
- 2010年 国画会準会員優秀賞受賞
- 2010年 国画会会員
- 現在に至る
国画会作家 根津美和子さんが生み出す工芸染織の極み。静かに佇む風格と優しさを兼ね備えた温もりが着姿を彩ります。薄手で軽い仕上がりと綾織の弾力性のある風合いが抜群の締め心地の良さをご堪能いただけるとともに、全国各地の産地着物から作家物までどんなに高級なお品とも相性良くお洒落に仕上げてくれるのです。
個人で製作活動を営まれていますので生産数も限られておりいつでも手に入る品ではございません。また美しいキモノにご紹介いただいたお品ですので特別感を味わっていただけるに違いありません。お目に留まりましたら是非お手元にお迎えください。
スポットガーデン 筑摩和之
※ご覧のモニター環境などにより若干色が違って見える場合がございますので予めご理解下さい。
※価格にはお仕立て代は含まれておりません。本ページ内のオプションから選択し商品と同時に購入してください。
【お仕立てについて】
【九寸名古屋帯】
1「名古屋帯仕立て」5,400円
手先からお太鼓までを半分に折って芯を入れて仕立てる
※最も一般的なお仕立て方法です。
2「開き仕立て(裏地無し)」9,720円
手先を半分に折らずに全て平らにして芯を入れて仕立て、手先から胴巻きの部分に裏地をつけない
3「開き仕立て(裏地付き)」12,420円
2の開き仕立てで裏地(モス)をつける仕立て
※裏地の色はお任せになります。
【ガード加工】・・・3,240円
※撥水加工 雨やお食事時にも安心
※国内手縫い仕立てです。
※お仕立て期間
:名古屋帯仕立て:約4週間
:開き(松葉)仕立て:約4~5週間
お盆・年末年始・ゴールデンウイークなど長期休暇を挟む場合は1週間ほど余分にお日にちを頂きます。同様に仕立てが混み合う場合もございますので着用予定が決まっている場合は期間に余裕をもってお求めください。