板締め絣
柄を織り出す絣模様を作るために糸を染め分ける為に用いられる「板締め」の技法。糸が染まる部分を計算し溝が彫られた板に糸を挟みその板を幾層にも重ねた後に、万力のような器具で層になった板を締め上げます。
締めあげた板の束を金属製の桶に入れて柄杓で90度から100度に熱しられたログウッドの木から抽出された天然染料を1時間ほどかけ続けます。板に彫られた溝から染料が入り込みその部分のみが黒く染めあがります。その様子から「ぶっかけ染め」と呼ばれています。
板を外し糸を取り出すと染め分けられた絣糸が出来上がります。
この絣技法は明治時代に栃木県足利から山形県白鷹に伝わり現在では白鷹町だけに板締め絣の技術が残されています。
溝が彫られた板に糸を挟んでいきます。
幾層にも板を重ねて糸を挟みます
板の溝から染料が入り部分的に糸が染まります。
万力のような器具で挟み幾層もに重ねられた板を締めあげます。
溝以外の部分に染料が入らないようにしっかりと締めます。
90度から100度に熱せられたログウッドから抽出された染料を1時間ほど注ぎ続けます。この作業を「ぶっかけ染め」と呼びます。
板から糸を取り出すと染め分けられた絣糸が姿を現します。
板締め絣の証
下の画像を見ると、絣柄が織り出された帯地の耳の部分にはループ状に染色された糸が出ているのが分かります。これは板締めした際に板に巻き付け折り返した部分であり、これが板締め絣の証になります。
下の画像で板の端に出ている折り返しの白い部分が上の画像で生地の耳からループ状に出ている黒い糸の部分です。(ぶっかけ染めにより黒く染まっています)
お召しの特徴であるシボ立ち
本品 「白たかお召し」という名称の所以である大きなシボは、撚り(回転)を強くかけた緯糸を糊で固め手織りによって織り上げた後に、湯に浸けて揉む事で糊が取れる際に糸の撚りが戻ろうとする力が働き生まれます。
シャリっとしてサラリとした手触りの布に仕上がります。本塩沢や結城縮、また小千谷縮などと同じ原理です。
山形県白鷹町で織継がれる伝統工芸品「白たかお召し 板締め絣」
特殊な技法で精巧な絣糸を作り、手織りの技で織り上げる。職人の手仕事だけで生み出される希少な織物は全国各地の紬のお着物は勿論、七宝柄という格調高い吉祥文様ですので江戸小紋のお着物や色無地など、フォーマルテイストの着物をお洒落カジュアルな雰囲気で着こなすアイテムとしてもお楽しみいただけます。
白たかお召しの帯は生産数が少なく私も滅多に見かける事はございません。今回お洒落且つ希少なお品をお値打ち価格で入手出来ましたので、お目に留まりましたら是非ワードローブにお加えください。自信をもっておススメさせて頂きます。
スポットガーデン 筑摩和之
※写真と実物とはモニターや画像処理の関係上、若干異なる場合がございますので予めご理解ください。
※価格にお仕立て代は含まれておりません。
※お仕立てをご依頼の場合には、本ページに設置のオプションからそれぞれの項目をご注文と同時にお選びください。
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【お仕立てについて】
【九寸名古屋帯】
1「名古屋帯仕立て」5,400円
手先からお太鼓までを半分に折って芯を入れて仕立てる
※最も一般的なお仕立て方法です。
2「開き仕立て(裏地無し)」9,720円
手先を半分に折らずに全て平らにして芯を入れて仕立て、手先から胴巻きの部分に裏地をつけない
3「開き仕立て(裏地付き)」12,420円
2の開き仕立てで裏地(モス)をつける仕立て
※裏地の色はお任せになります。
●塩瀬生地・縮緬生地に最適な起毛帯芯に変更別途料金 ・・1,080円
●帯ガード加工※水を弾きます
・雨やお食事時にも安心のガード加工:3,240円