信州上田紬 浮織 夏単衣生地使用
本品は染織の伝統産地 信州上田紬の生地が用いられています。
シャリっとした肌触りと適度なハリのある風合いは清涼感を漂わせ、軽くて上質な締め心地の良さを実感していただけます。
浮織の技法で織り出された花織風の地模様は控えめながらも 表情に変化を与え隠し味となって紅型染めのお洒落さを引き立てています。
上田紬は養蚕が盛んであった長野県上田地方で農家の女性らが屑繭を原料に自家用として織られたのが始まりで、真田昌幸・幸村親子によって全国に知られるようになりました。関ヶ原の戦いでその名を轟かせた真田家にかけて「真田も強いが上田紬も強い」と称されるほどに丈夫で、裏地を3回替えるほどに着用しても破れないことから「三裏縞」とも呼ばれるようになったという事です。※縞柄が主体であったので縞が付きます。
大島紬・結城紬と並び日本三大紬に数えられるほどに全国的人気を博したのです。
※日本三大紬の内 大島紬と結城紬は産地の規模が大きく生産数量も他産地に比べ多いこともあり、ツートップの地位は揺るぎませんが 3つ目に上げられる産地は諸所あり明確に定められておりません。
真田家に因み上田紬産地マークには真田家の家紋「六文銭」が用いられています。
三途の川の渡し金が六文との言い伝えから 決死の覚悟で戦に赴くという意味合いが込められているのだそうです。
浮織によって織り出された地模様が控えめながらも表情に変化をもたらし、経糸の密度と糸の太さを変える事でストライプがあらわれており 紅型染のお洒落な意匠を引き立てるとともに、工芸味溢れる風格がお楽しみいただけます。
生絹の清涼感
絹の繊維を完全に精練せずに表面にセリシンを残した生絹(すずし なまぎぬ)は 表面にザラツキが残りハリのある風合いに織上がります。糸のシャリっとした手触りが涼を誘い夏生地向きの素材として多く用いられます。
また製織においては 織り目に隙間を開ける事で通気性が良く軽い仕上がりとなっています。
紅型界の巨匠 城間栄順氏 昨年には米寿を迎えられ 現在はご子息である城間栄市氏に16代当主を承継されていますが 米寿記念作品の製作など現役でご活躍されています。波間の情景が優しくリズミカルに表現された意匠に心癒されるとともに、シックなカラーリングはビビットな紅型染めとは一線を画し しっとりとした大人の女性らしさが感じられます。上田紬の夏生地が紅型染めの美しさを引き立て 伝統工芸の風格を漂わせる逸品 城間紅型九寸名古屋帯。
夏のお品は生産数量が極めて少なく希少品となりますので お目に留まりましたら迷わずお手元にお迎えください。自信をもっておススメ致します。
スポットガーデン 筑摩和之
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