西陣織の名門 龍村美術織物の圧倒的な存在感。時を超えても色褪せることのない意匠。艶やかで立体的かつ斬新な中にも飽きが来ない落ち着き。西陣織に革新をもたらし美術の域にまで引き上げ確立させた龍村美術織物が世に送り出す作品の数々は我々の心を掴んで離さないのです。
初代 龍村平蔵氏による古代裂復元の技術を元に西陣織に革新をもたらすことで「美術織物」のジャンルを築き上げ、西陣織の素晴らしさや可能性を国内に留まらず世界に向けて発信し続けておられます。
龍村美術織物といえば高級帯の代名詞でもあり有名デパートや老舗専門店筋などから長きに渡り 絶大なる人気を博しています。
西陣織において圧倒的に袋帯の生産量が多い中で九寸名古屋帯は希少です。また、一般的に市場においては九寸名古屋帯の方が袋帯と比較して人気が高い中で放出品として出回ることは更に珍しい事です。
市松の地模様に唐花草の丸文様が配された意匠は、格調高さとお洒落さを兼ね備えます。そしてオフホワイト(極薄グレー)の清潔感と粋さ、パープルにグリーンを基調とした配色がモダンな印象に仕上げています。
中央の華は銀糸が用いられていますが、控えめで上品な煌めきですので、付下・色無地といったセミフォーマルな装いだけでなく、お召しやお洒落小紋、また紬の着物をドレスアップさせる着こなしにも是非お召しください。
適度な張りとしなやかさを兼ね備えたスキっとした風合いは、凛とした雰囲気を漂わせるとともに抜群の締め心地の良さを実感していただけます。
龍村美術織物
有名デパートや専門店筋から絶大なる指示を得る龍村美術織物 西陣織の世界に革新をもたらした初代龍村平蔵の意思を継ぎ 今なお国内のみならず世界に向けて新たな挑戦を続けておられます。
明治27年 初代龍村平蔵が織物業を創業。近隣の美術工芸学校から多くの若手デザイナーを起用し革新的なデザインの織物づくりに取り組みました。その中で新しいモノを生み出す為には織物をもっと知らねばならないとの考えのもと、古代裂の研究を始め 更には、奈良正倉院に所蔵されている宝物や名物裂の研究と復元への取り組みに着手。以降、数々の織物を復元するとともに、皇室への謹織 また昭和13年にはベルリン第1回世界工業博覧会に丸帯「威毛錦」を出品し金賞を受賞、ニューヨークやワシントンなど各地で展覧会を開くなど、国内にとどまらず新たな世界を創造していきました。
また、クリスチャン ディオールが龍村美術織物の名物裂に魅了され、美智子さま(現 上皇后)ご成婚の際のローブデコルテやドレスに龍村美術織物の生地を採用したことでも名を轟かせました。
様々な功績が国から認められ昭和33年 初代平藏は紫綬褒章を受賞されるのです。それ以降も皇室や国 神社仏閣などの依頼により数多くの作品の製作や復元をされ続けて今日に至ります。