京都 高山寺に所蔵される、平安時代後期から鎌倉時代にかけて描かれた絵巻物 国宝「鳥獣人物戯画」をモチーフに染め上げられた粋な紺地に型糸目手挿し友禅染のお洒落九寸名古屋帯です。
【産地】新潟県十日町市
【品質】絹100%
【製造元】島善織物
【着用時期】袷:10月~翌年5月頃 単衣:9月・5月頃~6月
人の心をつかんで離さない「鳥獣人物戯画」
兎や蛙、猿といった身近な動物を擬人化して描かれた絵巻物です。
平安時代の後期から鎌倉時代にかけて制作されたようですが誰の作品なのかははっきりと分かっておらず、日本最古の漫画とも言われています。
当時の様子を動物を擬人化して表現することにより滑稽でありながら生き生きとした情景が目に浮かぶようです。
本品は鳥獣戯画に描かれている場面を切り取り、型糸目友禅の技法で染め上げられています。
2014年に開催された「国宝 鳥獣戯画と高山寺展」では来場者が20万人を超え、入場に5時間かかったというほどの人気だったそうです。
何故そんなにも「鳥獣戯画」に心を奪われるのでしょうか。私が知る限り魅力を感じられる多くは男性よりも女性ではないかと思います。男性の私では到底理解できない女性ならではの感性がそうさせるのでしょうか。
線画によって擬人化された動物たちがシュールな趣を漂わせ、女性から見ると「かわいいー!」と思わず感じてしまうのでしょうね。
また、描かれた前後のシーンが見えてくるようで想像を掻き立てられるのも魅力の1つなのかもしれません。
その時代を敢えて人ではなく動物で表現した風刺画のようでもあり人よりも人間臭さを感じてしまうのが不思議です。
落ち着いた濃紺の地色にブルーグレーの型糸目の線画がスキっとした印象を醸し出し、ベージュで手染め暈しされた動物たちが浮き出るように映えて躍動感を感じさせてくれます。
この九寸名古屋帯はお太鼓と前帯に柄が染められているのですが、垂れ先にくる部分に兎のワインポイントが配されており、さり気ないお洒落をお楽しみいただけます。
使用されている帯地は京都 丹後地方で製織されたシボ立ちの細かな縮緬生地で、しっとりとして しなやかな風合いが特徴です。
塩瀬のようなスキっとしたシャープな印象の生地も良いですが、ふわっとした優しい雰囲気の縮緬生地が図柄と絶妙にマッチするとともに温かみと友禅染の美しさが引き立てられています。
製造元である新潟県十日町「島善織物」さんの暈し染めの美しさには定評があり、柄のボカシが立体的な奥行を生み出し、幻想的な印象を漂わせています。
「型糸目 手挿し友禅」の技法で染め上げられた美しい色彩。
柄の輪郭を型を使い防染糊で伏せて防染する技法を「型糸目(かたいとめ)」呼び、柄を手挿しで色彩されています。
個性的でお洒落な鳥獣戯画の帯をお召しになれば、背中から人の視線を感じるに違いありません。
紬やお召など織の着物から染の小紋や色無地などとコーディネートしてカジュアル感覚に着こなしてみてはいかかでしょうか。
本品は展示会形式の販売が主体の為、流通量は極めて少なくなかなか目にする事はございません。ゆえにネット通販で安売りをされることも滅多にございません。また、展示会においては25万前後程度の価格が一般的なお品です。
染元様が問屋向けの販売に京都へ来られるタイミングにお邪魔して特別にセレクトさせていただいております。
※ご覧のモニター環境などにより若干色が違って見える場合がございます。
※価格にはお仕立て代は含まれておりません。本ページ内のオプションから選択し商品と同時にご購入してください。
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【お仕立てについて・・】
本品は帯芯との滑りを抑える為 「起毛芯」をおススメします。
※オプション選択からご指定下さい。(プラス1,080円)
お仕立てをご希望の場合はオプションにて各項目からお選びください。
国内仕立て お仕立て期間:約20日
※ご注文完了後に発送予定日をメールにてご連絡させていただきます。
※お急ぎの場合はご注文前に到着希望日をご連絡下さい。
・お仕立て方法:
【九寸名古屋帯】
1「名古屋帯仕立て」5,400円
手先からお太鼓までを半分に折って芯を入れて仕立てる
※最も一般的なお仕立て方法です。
2「開き仕立て(裏地無し)」9,720円
手先を半分に折らずに全て平ら(袋帯の形)にして芯を入れて仕立て、手先から胴巻きの部分に裏地をつけない
3「開き仕立て(裏地付き)」12,420円
2の開き仕立てで裏地(モス)をつける仕立て
※裏地の色はお任せになります。
(帯ガード加工)
・雨やお食事時にも安心のガード加工:3,240円
※国内手縫い仕立てです。
★ ご不明な点がございましたらお気軽にお問合せ下さい 。