生絹が奏でる際立つ清涼感 吉野織が放つ本物感
国画会作家 谷田部郁子の世界…作品名 ソーダ水
幼き頃の無邪気さを思い起こさせる「ソーダ水」を吉野織りの技法よって表現し、ワクワクとした気分に誘いでくれる。作品名「ソーダ水」
【製作】谷田部 郁子 国画会準会員
【品質】絹100%(生絹使用)
【染料】化学染料
【着用時期】4月頃から10月頃 単衣・夏
【長さ】約500cm
自然現象やイメージを織で表現したい。
そうおっしゃる谷田部郁子さん。「やりたいと思ったことは精一杯やる。」織の確かさや作り出す図案への人一倍強い思いを持たれ、数々の受賞歴を誇る国画会準会員の染織作家さんです。
浮織りで表されたポコポコした凹凸で織り出された格子柄が艶やかな光沢を放ち、まるでグラスに注いだソーダ水の炭酸が気泡となって浮かび上がってくるかのように、そして絣模様がシュワシュワと泡立っているように見えませんか。
谷田部さんが「ソーダ水」という茶目っ気たっぷりのネーミングを付けられた遊び心に胸が躍ります。そのネーミングを知って改めてこの作品を眺めてみると見た目の清涼感の訳が理解出来るのです。
そして、この布に触れた時のなんとも言えない温かみや安らぎ、そしてしっかりとした頼りがいを感じ、それこそが絹糸の風合いを損ねずに織り進められる手織りだけが成せる技なのです。布の声に耳を傾けながら”トントン” ”トントン”と、時に優しく時に力強く、職人の感性と経験というリズムを刻みながら織り上げられているのです。
吉野格子の中に絣の技法で表現されたグリーンの柄がアクセントになりお洒落さが際立ち、そして上下の掠れ部分が民芸品らしい趣きを漂わせます。
シンプルな生成り地に様々な色が用いられ、現代的で洗練された雰囲気が感じられるのではないでしょうか。
吉野織・吉野格子
高機で手織りされている本品は 用いる糸の太さに変化を付けて格子柄が表現されています。太い糸で細い糸を数本覆うように製織され、縞の部分に畦のような線が現れ ぽこぽことした変化が生まれます。
吉野格子という呼び名は諸説あるようですが、江戸時代に活躍した芸妓「吉野太夫※太夫は芸妓の最高位」が好んだ柄だったことが謂れと言われています。
格子柄の部分には一本の線に対して2色の糸を用い、それらを交差する細い生絹糸を数本束ねるように被せて製織することで凹凸が生み出されるとともに、糸の交差点が少なくなりますので絹本来の光沢が輝き美しさを更に増しています。
縞が交差する部分は経糸と緯糸を1本づつ交互に上下させる平織になっており平坦になるとともに、眼鏡状の形が現れており「眼鏡織り」とも呼ばれます。
生絹(すずし・なまぎぬ)の清涼感と味わい
お蚕さんが吐き出した絹の繊維はセリシンと呼ばれるタンパク質で覆われています。その物質は硬くお蚕さんを紫外線から守ります。その繭から繊維を引き出し数本を引き揃えて一本の糸に製糸されるのですが、その後このセリシンで覆われた糸を精錬と呼ばれる工程により取り除き白く輝く糸に仕上げられるのが一般的です。
しかし 敢えてこのセリシンを落とさずにシャリっとした張りのある糸のままの状態を生絹(すずし なまぎぬ)と呼び、肌触りに独特のざらつきが出て肌に密着せず清涼感が生まれるとともに 渋く光る趣深い光沢を放つ織物になります。工芸品らしいこの風合いと渋さが夏のお着物にマッチし自然と調和した着姿を演出してくれるのです。
谷田部郁子(やたべ いくこ)さん。
岩手県 二戸に生まれ、高校まで自然の中で生活している間は山の向こう側の広い世界へ思いを馳せられたそうです。
そして東海大学教養学部デザイン学科に進学 卒業後約2年間 会社勤めをされ、その後 染織りの世界に足を踏み入れられました。
川島テキスタイルスクールや染織作家 小島秀子さんに教えを請いながら技術を極められました。
展覧会において数々の受賞歴を持ち、国画会準会員に推挙されたのです。
都会で生活している中で故郷を懐かしく思っていた中、ご家庭の事情で生まれ故郷の岩手県 二戸に移り住み自宅を改築し工房設立。そして現在もご活躍され続けています。
子供の頃は都会に憧れたものの年を重ね田舎の故郷に帰るとそれまで感じる事がなかった自然の魅力を感じるようになられたそうです。
人気雑誌「美しいキモノ」にも作品がたびたび登場し、2017年春号では特集記事が組まれています。※呉服専門店さんの工房レポートです。
目に映る情景を谷田部さんならではの目線で表現されて出来上がった作品の数々は全国の着物愛好家や専門店から人気を博し、我々小売屋も入手が困難なほどです。
今回、稀に入荷する谷田部さんの品を見つけましたので何の迷いもなく仕入れてまいりました。
単衣から夏の装いはシンプルゆえに誤魔化しが効かないものです。より上質な作家帯で存在感とお洒落さのある着姿を演出してみてはいかがでしょうか。
スポットガーデン 筑摩和之
お仕立て後ご依頼の場合にはお太鼓の下からのぞく垂れ先を縞部分で仕立てるか、絣柄で仕立てるかをオプション選択からご指定下さい。
※ご指定の無い場合は「縞を出す」でお仕立てさせて頂きますので予めご了承下さい。
※絣柄を出す場合はお仕立て上がり後の長さが最大360cmになりますので、それ以上の長さをご希望の場合は垂れ先 縞をご選択の上、ご希望の長さをフリー記入欄にご入力してください。(最大約375cmまで可能です)
※写真と実物とはモニターや画像処理の関係上、若干異なる場合がございますので予めご理解ください。
※価格にお仕立て代は含まれておりません。
※お仕立てをご依頼の場合には、オプションからそれぞれの項目をお選びください。
【お仕立てについて】
【九寸名古屋帯】
1「名古屋帯仕立て」5,400円
手先からお太鼓までを半分に折って芯を入れて仕立てる
※最も一般的なお仕立て方法です。
2「開き仕立て(裏地無し)」9,720円
手先を半分に折らずに全て平らにして芯を入れて仕立て、手先から胴巻きの部分に裏地をつけない
3「開き仕立て(裏地付き)」12,420円
2の開き仕立てで裏地(モス)をつける仕立て
※裏地の色はお任せになります。
(帯ガード加工)
・雨やお食事時にも安心のガード加工:3,240円
※国内手縫い仕立てです。
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店主のつぶやき 業界裏話
店主 筑摩和之(ちくま かずゆき)です。
「誠実」「安心」「信頼」をモットーに、自らが厳選した着物や帯、和装小物を安心価格でご提案しております。
☆呉服業界裏話などつづっていますので上手なお店や商品選びの参考にしていただければ幸いです。
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