コーディネートの黄八丈はご成約済みです
山口小枝 国画会作家
作品名:雲海
草木染 絣 浮花織
圧倒的な存在感と風格
美しいキモノ2023年春号掲載
【製作者】山口小枝 国画会会員
【品質】絹100% 国産生絹
【染色】草木染:(ゲレップ カテキュ ヘチマン 藍) 化学染料
【着用時期】9月頃~翌年5月頃 袷・単衣
【長さ】仕立て上がり370cmにさせていただきます。
※長さの指定がありましたらご注文の際、フリー記入欄からお知らせください。
●垂れ先に花織を出さない仕立ての場合:最大375cmまで対応可
●垂れ先に花織を出す仕立ての場合:最大380cmまで対応可
山口小枝作 草木染 国産絹 手括り絣 手織り浮花織 九寸名古屋帯
作品名【雲海】その名の如く雲がうねるような幻想的な様子を絣の技で表現し、花織の横段が朝靄のような奥行きを感じさせます。
草木染料で染められた国産絹がなんとも言えない深みや揺らぎ、そして力強い色調で見るものを魅了し、糸を精錬しきらずにセリシンを残しシャリっと張りのある風合いに仕上げられた生絹がまるで呼吸するかのように肌に吸い付く感覚に安らぎを覚えるのです。
作品名 雲海
山などの高い位置から見下ろした時に雲がまるで海のように見える気象現象。
世界的には天空の城ラピュタのモデルにもなったペルーの古代インカ帝国遺跡のマチュピチュ また日本のマチュピチュとして有名な兵庫県朝来市にある竹田城跡から見える雲海は天空の城とも称され皆さんもご存知だと思います。
その雲海を絣と花織の技法で表現されたのが本作品です。
藍色と緑味の深い茶色に染め分けられた絣糸で柄が織り出され雲海の様子を現し、丸みをおびた浮花織を横段に配しています。
草木染された生絹の色味と風合い、そして絣と浮花織が融合し見事に一つの工芸作品が生み出されたのです。
山などの高い位置から見下ろした時に雲がまるで海のように見える気象現象。
世界的には天空の城ラピュタのモデルにもなったペルーの古代インカ帝国遺跡のマチュピチュ また日本のマチュピチュとして有名な兵庫県朝来市にある竹田城跡から見える雲海は天空の城とも称され皆さんもご存知だと思います。
その雲海を絣と花織の技法で表現されたのが本作品です。
藍色と緑味の深い茶色に染め分けられた絣糸で柄が織り出され雲海の様子を現し、丸みをおびた浮花織を横段に配しています。
草木染された生絹の色味と風合い、そして絣と浮花織が融合し見事に一つの工芸作品が生み出されたのです。
草木染の魅力とはなんなのでしょうか。
それは言葉では表現できない曖昧さなのかもしれません。
化学染料のような無機質さではなく、生きた染料とでも言いましょうか。目に見える色の向こう側に別の色が隠れているかのように見れば見るほどに色が変化していくのです。それは気のせいかもしれません。しかし じっと見つめていると何色と表現すれば良いのかわからなくなるのです。草木染料の有機的な何かが作用して揺らぎとも言える優しさや癒しを与えてくれるのです。「深みや味わい」といった曖昧な言葉でしか表現するしかないのかもしれません。
生絹の趣き 手織りの温もり
山口小枝さんは素材にも拘り純国産絹を使用されています。日本国内において国産絹の割合は1%にも満たないほどに希少です。国内でしっかりと管理されて作られる絹糸は品質のばらつきが少なくしなやかで格別の光沢を放ちます。
本品は、絹の繊維を覆っているセリシン(タンパク質)を落とし切らず残している事で、すこしザラツキがあり適度な張り(コシ)のある風合いに織上がっています。表面にランダムに現れる紬の節と生絹の風合いが相まって趣きが増し、更に草木染の深みが加わる事でこれ以上ないほどの工芸味を放つのです。
そして手織りによって製織された布は、しっかりとした中にも硬さのない優しさが感じられ、触れた時に手に吸い付くような感触をご堪能いただけます。
国画会会員 山口小枝さん 女子美術大学を卒業後、柳悦考氏のもとで助手として染織の腕を磨き独立 自身の工房で創作活動を続けられています。
しかし、山口さんの作品は私が知る流通過程で世に出ることが無いのか今回初めて手にしました。長きに渡り国展に出品されており、出品作品の画像を国展のホームページで拝見したのですが どの作品も個性豊かな意匠と力強い色調のものばかりで その風格と存在感に圧倒されました。
しかし、山口さんの作品は私が知る流通過程で世に出ることが無いのか今回初めて手にしました。長きに渡り国展に出品されており、出品作品の画像を国展のホームページで拝見したのですが どの作品も個性豊かな意匠と力強い色調のものばかりで その風格と存在感に圧倒されました。
柳宗悦より伝播された民藝の美
この絹布を語るうえで、柳家の歴史と信念を知らねばなりません。
本品の製作者 染織家”山口小枝”さんの染織の美にたいする根幹をたどると、民芸運動の父とうたわれる”柳宗悦氏(やなぎ むねよし)”に行きつきます。
明治の頃に志賀直哉、武者小路実篤らとともに雑誌「白樺」を創刊し、ロダンやゴッホといった西欧美術を世に紹介したのが同氏の民芸運動活動の始まりです。
そもそも「民芸」とはいったい何なのでしょうか。
それは、庶民の生活から生まれた日常品の中にこそ美しさがあるという発想から生まれました。
伝統的な手仕事の素晴らしさを悟った宗悦氏は、その民衆の伝統技術を調査するため全国を巡る中で「民衆的工芸」の略語として「民芸」という言葉を作り運動としました。
宗悦氏は、沖縄をはじめ全国各地の工芸品を調査する他、「行状のすぐれた念仏者」の研究にも力を注ぎ、浄土思想として仏教と結びつけて「民芸美術」の基盤としました。
「無名の職人が作ったものが何故美しいのか」それは「信と美」の深い結びつきにあるとし、その考えは仏教美術へと深まりました。
そしてその宗悦氏の思想を染織の分野で担ったのが同氏の甥である柳悦孝・悦博兄弟であり、その悦孝氏の元で3年間助手をされていたのが山口小枝さんです。
山口小枝 略歴
1977年 女子美術大学 工芸学科卒
国展初出展
1980年までの3年間 柳悦孝工房助手
1985年 国展新人賞受賞
2001年 国画会 準会員推挙
2007年 国画会 正会員推挙
山口小枝さん作 「雲海」デザインセンス カラーセンス そして技術力 それら全てが複合して生まれる作者の世界観が凝縮した作品だからこそ惹き付けられる魅力を放つのです。 全国各地の逸品紬や作家物とコーディネートしてもその存在感や風格は負けることなく格別のお洒落さをご堪能いただけます。
今まで殆ど流通販売網に出る事がなかった希少なお品になりますのでお目に留まりましたら是非お手元にお迎えください。
スポットガーデン 筑摩和之
本品は、美しいキモノ2023年春号にて鈴木保奈美さんがモデル着用された現品です。
※見仕立の状態で前帯部分を合わせて写真撮影されただけですので新品です。
※写真と実物とはモニターや画像処理の関係上、若干異なる場合がございますので予めご理解ください。
※価格にお仕立て代は含まれておりません。
※お仕立てをご依頼の場合には、本ページに設置のオプションからそれぞれの項目をご注文と同時にお選びください。
【お仕立てについて】
【九寸名古屋帯】
1「名古屋帯仕立て」5,400円
手先からお太鼓までを半分に折って芯を入れて仕立てる
※最も一般的なお仕立て方法です。
2「開き仕立て(裏地無し)」9,720円
手先を半分に折らずに全て平らにして芯を入れて仕立て、手先から胴巻きの部分に裏地をつけない
3「開き仕立て(裏地付き)」12,420円
2の開き仕立てで裏地(モス)をつける仕立て
※裏地の色はお任せになります。
(帯ガード加工)
・雨やお食事時にも安心のガード加工:3,240円
※国内手縫い仕立てです。
※お仕立て期間
名古屋帯仕立て:約3週間
開き仕立て・松葉仕立て:約4週間~5週間
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