見留敦子 染織の世界
爽やかな風を感じる色使い
生絹(すずし)が生み出す清涼感
糸の交わりが奏でる手織りの美
捩り織縞 手織り 夏単衣九寸名古屋帯
作品名~りんどう~
夏だからこそ飛び切りの贅沢を
美しいキモノ2020年夏号掲載品
【製作者】見留敦子(みとめあつこ)
【品質】絹100% 生絹
【染色】化学染料
【着用時期】単衣・夏 6月頃~9月
見留敦子さん作 生絹(すずし)九寸名古屋帯
作品名 りんどう
美しいキモノ掲載品
ブルーやグリーン・イエローのラインが爽やかさとともにエネルギッシュさをも感じさせてくれる。染織作家 見留敦子(みとめ あつこ)さんの作品です。権威ある国展においても受賞歴を誇る見留さんが操る高度な織の技術から生み出される手織りの布は、生絹(なまぎぬ・すずし)の清涼感とともに単衣から夏の装いをひと際お洒落かつ上質に演出してくれるに違いありません。
シンプルで軽快に着こなしたい夏の装いだからこそ、より上質な品を身に着けたいですね。
有名キモノ雑誌でご紹介される名古屋帯で贅沢な気分に浸ってみてはいかがでしょうか。
「りんどう」と題された本作品。一言でいえば格子(チェック)柄で綺麗な色目のシンプルなお柄です。しかしそこに生絹(なまぎぬ・すずし)のシャリっとした素材感と高度な織の技が融合する事で単なる平坦な格子柄ではなく、豊かな表情を漂わせる趣き深さが加わり、にじみ出るかのような立体感が生まれるのです。
縦糸と緯糸の交わりに変化を付けたこの織物は、微妙な陰影や揺らぎが見え隠れし また 捩り織(もじりおり)の技法で部分的に隙間を大きく開けることによりストライプ状の地模様が現れ それがデザイン性を増幅させるとともに、お召しになる方にとっては通気性が良くなることで、単衣から夏の装いをより快適にお楽しみいただけます。
遠目には気付かないほどの織の変化が工芸染織品としての風格を静かに放ち、ひと味もふた味も違うじんわりと心に響く布へと繋がるのです。
ひけらかさずとも自然と惹き付けられてしまう。これこそが本物なのでしょう。
生絹(すずし)の清涼感と味わい
お蚕さんが吐き出した絹の繊維はセリシンと呼ばれるタンパク質で覆われています。その物質は硬くお蚕さんを紫外線から守ります。その繭から繊維を引き出し数本を引き揃えて一本の糸に製糸されるのですが、その後このセリシンで覆われた糸を精錬と呼ばれる工程により取り除き白く輝く糸に仕上げられるのが一般的です。
しかし 敢えてこのセリシンを落とさずにシャリっとした張りのある糸のままの状態を生絹(すずし / なまぎぬ)と呼び それを製織する事で肌触りに独特のざらつきが出て肌に密着せず清涼感が生まれるとともに 渋く光る趣深い光沢を放つ織物に仕上がります。工芸品らしいこの風合いと渋さが夏の紬のお着物にマッチし自然と調和した着姿を演出してくれるのです。
布の声に耳を傾けながらリズミカルに織り進め、しなやかさと しっかりとした安心感のある丈夫さを兼ね備える手織りの魅力は決して機械織では感じることができません。
絶妙に配された多色の糸が高度な織技と融合し、見事な作品を作り上げる。これこそが染織作家と呼ばれる源であり、人々の心を掴んで離さない所以なのです。
地の部分は2本の縦糸が少し感覚を空けて配されています。
三本の糸を部分的に一本に集約し同じく3本1組に配された経糸と捩って交差させる事で四角形の隙間が生まれます。
捩り織によって隙間が開いた縞部分に一定間隔で3本1組の縦糸を1本に別れさせて緯糸と交差させることで隙間の目が細かくなり眼鏡状の織模様が現れます。
これら全てが手織りなのですが、生絹を用いて製織するには通常の糸に比べて更に高度な技術を必要とします。
見留敦子さんの略歴
1960年 千葉県で生まれる
2000年 渡辺純子氏に師事
2001年~ 小島秀子氏に師事
2004年 第78回 国展入選
座繰り糸による織の公募展 大賞受賞
2006年 第80回 国展入選
2008年 ておりや公募展 日常生活部門賞受賞
権威ある国展において受賞歴を誇る染織作家 見留敦子さんが生み出す至極の手織物「捩り織 生絹 九寸名古屋帯」シンプルさの中に宿る本物だけが放つ風格が、夏の装いを上質かつお洒落に仕上げてくれるでしょう。「夏だからこそ贅沢に」「美しいキモノ」でもご紹介されるお品でいつもと違った自分を演出してはいかがでしょうか。
※写真と実物とはモニターや画像処理の関係上、若干異なる場合がございますので予めご理解ください。
※価格にお仕立て代は含まれておりません。
※お仕立てをご依頼の場合には、本ページに設置のオプションからそれぞれの項目をご注文と同時にお選びください。
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【お仕立てについて】
※本品は夏用の帯芯を使用させていただきます。
【九寸名古屋帯】
1「名古屋帯仕立て」5,400円
手先からお太鼓までを半分に折って芯を入れて仕立てる
※最も一般的なお仕立て方法です。
2「開き仕立て(裏地無し)」9,720円
手先を半分に折らずに全て平らにして芯を入れて仕立て、手先から胴巻きの部分に裏地をつけない
3「開き仕立て(裏地付き)」12,420円
2の開き仕立てで裏地(モス)をつける仕立て
※裏地の色はお任せになります。
(帯ガード加工)
・雨やお食事時にも安心のガード加工:3,240円
※国内手縫い仕立てです。
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店主のつぶやき 業界裏話
店主 筑摩和之(ちくま かずゆき)です。
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